00年代前半に「月光」や「眩暈/edge」で一世を風靡した女性シンガー鬼束ちひろの現在がヤバいと話題になっている。
デビュー後、華々しい活躍をみせていた頃は、何か神々しささえ感じるような透明感のあるビジュアルだったが、その後、徐々に闇落ち(という言葉がしっくりくるのだ、どうしても)でもしたかのような見た目になっていき、周囲の人を驚かせてきた。
それは正に堕天使ルシファーのごとしだったが、ツイッターで和田アキ子やなんとか紳助に暴言を吐いてお叱りを受けた後、またしばらくすると透明感のあるビジュアルに戻り、再び周りの人を安心させるというV字回復を見せてきた鬼束ちひろ。
そんな彼女が2021年11月28日夕刻、救急車に蹴りを入れて凹ましたとして御用となってしまったとのこと。この話は【激情の鬼束キック】として一時トレンドにも入るほど話題にもなった。
もちろん事情があってのことだが、割と昔から癪に障ると周りにあるものを蹴りまくる癖があるようで、今回はたまたまそれが救急車だっただけだと語る関係者もいたようだ。
しかし、世間の声を覗いてみると、数々の奇行に心配の声はあっても、なぜかそれほど炎上していないところが興味深い。
今日はそんな鬼束ちひろについて紹介してみたいと思う。
目次
鬼束ちひろの経歴
- 名前:鬼束ちひろ(おにつか ちひろ)
- 生年月日:1980年10月30日(蠍座)
- 年齢:41歳(21年11月29日現在)
- 血液型:O型
- 出身地:宮崎県日南市
- 職業:シンガーソングライター
- デビュー:2000年2月
- 代表曲:月光、眩暈/edge
鬼束ちひろのデビューは2000年(当時19歳)で、その半年後に出した2ndシングル『月光』で一気に注目を浴びる。この曲はドラマ『TRICK』の主題歌で約60万枚のヒット。ちなみにこの曲はあばれる君のネタで流れることでも有名だ。
そこからの経歴は華々しく4thシングル『眩暈/edge』では第43回日本レコード大賞・作詩賞を受賞。上記2曲が収録されたファーストアルバムはなんと約150万枚のミリオンヒット。日本ゴールドディスク大賞のロックアルバム・オブ・ザ・イヤーも受賞し、一躍『時の人』となった。
その後、音楽シーンでの活動を精力的に行うが、パニック障害、声帯の手術、体調不良などで思うようにいかないことも多かったようだ。
他にも、友人のバイクに同乗していた時に事故に遭い怪我をしたり、ストーカー被害に遭ったり、同棲中の男にDVを受けて散々な目に遭ったりするなど、騒動に巻き込まれることも多い。俗に言う『魔を引き寄せるタイプ』なのかもしれないが、本人からするとやはり大変らしい(そりゃそうだ…)。
そんな鬼束ちひろだが、中学の頃に全国共通模擬試験の英語科目で全国1位を取る優秀さを持っており、その頃にはすでに現在の作詞スタイルが出来上がっており、高校在学中にはオーディションで特別扱いされるくらいの人物だった。
鬼束ちひろのビジュアル(過去~現在)
さらっと鬼束ちひろの人物像を見てもらったので、次はビジュアルの変化についても紹介していこう。
まずはデビュー初期の頃。月光がヒットした直後くらいで、ナチュラルながら万人受けする容姿となっており、現在においても通用する美人お姉さんという感じだ。正直タイプである。
そしてこちらがその後、世間を震撼させた闇堕ち期のビジュアルである。
なかなかのアバンギャルド路線である。親御さんはさぞかし心配したことだろう。個人的に嫌いではないが、彼女にはしたいかしたくないかは好みが分かれるかもしれない(失礼)。
まぁそれはどうでもいいのだが、デビュー当初の安牌なビジュアルを捨て、ここまで振り切れるところが鬼束ちひろの凄さでもあると感じさせられる。これがニュータイプなのか。
その後はゆるやかにこのアバンギャルド路線を残しつつ…
最終的にナチュラルメイクに戻った鬼束ちひろがこちらだ。
毒が抜け、まさにデトックス完了いう感じではないだろうか。
タトゥーのあるなしで受ける印象も変わるが、これまでの楽曲のイメージを崩さないルックスに戻り、以前にはあまり感じられなかった“一山越えてきた女”の風格が漂っている。
顔立ちが非常に整っていて美形なので、このまま歳を重ねて、さらに魅力的で神々しい女性シンガーとしての地位を確立してもらいたいと思う。
鬼束ちひろの騒動まとめ
この20年間のビジュアル変化を見るだけでも只者ではない雰囲気がプンプン漂ってくる鬼塚ちひろだが、やはり過去には色々な騒動で世間を驚かせてきた。そりゃそうだろう。
鬼束ちひろを舐めてはいけない。
この先のエピソードを知れば、彼女が内実ともにそんじょそこらの凡人とは一線を画していることをご理解して頂けると思う。
2010年8月 恋人からDVを受ける
まだ一般的な認知として『神聖な女性歌手』『ディーバ』という印象が残っていた中で、鬼束ちひろが同棲相手からDVを受け、顔面や肋骨などを骨折する全治1ヶ月の重症を負うという事件があった。
翌月に同棲相手は逮捕されたが、久しぶりにメディアに姿を表した鬼束ちひろの姿に当時のネット民は衝撃を受けた。
えらい変わりようではあるが、それ以上にDVを受けるような環境に身を置いていた鬼束ちひろに驚いた瞬間である。
DVについては、こんな話(噂)もある。
2015年頃、鬼束ちひろは一般人の男性と結婚したのだが、その3年後の2018年のインスタでは旦那からDVを受けているとほのめかす内容が投稿されていたのだ。
毎日あざだらけ
この投稿には多くのファンから心配する声が挙がったそうだが、こちらの投稿はすぐに削除されることとなった。そして…
皆様お騒がせしてごめんなさい。
ねぎめしショックすぎ。
仲良すぎて喧嘩する、ってのも、一理
と投稿された後、すぐさまスタッフからインスタを休止するとの発表され、その投稿を最後に鬼束ちひろのインスタのアカウントは消滅に至ってしまったのだ。
女性に腕力を見せつけるという男はいかがなものかと思うが、鬼束ちひろのような有名人に手を上げるにしてもなかなか勇気がいると感じるのだがどうなんだろう…? そういう高いハードルを乗り越えてくる男を二度も引き当てる鬼束ちひろもある意味凄いと思ったりするんだが…、いやなんでもない。
その後、結婚生活がどうなったかは公式に明かされてのだけれども、どうか幸せな生活を送っていて欲しいと願うばかりだ。
2012年6月 「和田アキ子◯してえ」事件
鬼束ちひろ、突然ツイッターを始めたと思った矢先の事件(?)である。
何を思ったのか、前触れもなくいきなり「ああ~和田アキ子◯してえ」とツイートし、その直後に「なんとか紳助も◯してえ」とツイートして世間を騒がせたのだ。
パッ見る限り、なかなかの錯乱ぶりである。
鬼束ちひろレベルの知名度を考えると、ツイートの投稿ボタンを押すのが躊躇われる内容であることは間違いない。このハッチャケぶりに、鬼束ちひろに釘付けになったネット民も多いだろう。
ひょっとしたらアッコ軍団や吉本関係者の中には、「スゲェ奴が現れた」と新しいカリスマの誕生に興奮を覚えた者もいるのではないだろうか。芸能界の殿様クラスに公の場でツバを吐くなど、世界広しと言えどもノエル・ギャラガーと鬼束ちひろ以外に僕は知らない。
昔、すかんちのローリー寺西が、舞台袖から手渡されたファンの花束を「これがロックだぁー!!」といきなり床に叩きつけるライブを見たことがあるのだが、誰もがわかる大御所にヘイトをぶちかました鬼束ちひろはローリー以上にロックしている。
とはいえ、最終的には権力に屈して(?)、後に謝罪することになるわけだが、そんな鬼束ちひろも可愛いではないか。ちなみに、なぜかツイッターも凍結してしまったようだが、それが一番平和でいい。世の中にはSNSを使わないほうが幸せな人間もいるのだ。
2021年11月 救急車を蹴って書類送検
2021年11月28日、ニュースで鬼束ちひろが警察に連れて行かれたという報道があった。
容疑は友人の乗った救急車を蹴ったことによる器物損壊罪。ここだけ聞くと全くわけがわからん話だが、顛末は以下のようなものだ。
その日、鬼束ちひろは友人とパチンコに興じていたところ、友人が発作を起こしたことで救急車が到着。搬入の際に近くにいた初老の男に「ギャンブル中毒の人間なんか助けるな。税金の無駄だ」みたいな野次をかけられ、鬼束ちひろがブチ切れ。救急隊員に「あいつを逮捕しろ!」と訴えるもやんわり断られ(そりゃそうだ)、さらにブチ切れて激昂した鬼束ちひろが「チクショー!!」と救急車を蹴りまくってボディを3センチ凹ましたとのこと。
軽い蹴りであれば問題なさそうな話ではあるが、救急車が凹むくらいだからなかなかの激昂ぶり、なかなかの本気キックだったのだろう。ツイッターでは『激情の鬼束キック』『救急車キック』というトレンドワードも生まれたくらいだ。
警察の取り調べにおいて「蹴ったのは自分が一番悪いが、それでも嫌味を言った男のことは許せない」と語ったという。
運悪く野次を飛ばす人間が居合わせたことについては同情するが、救急隊員は常にプロとして最善の行動を取っているので、そこはやっぱり抑えてほしいと思う。
ちなみに疑惑の検査はシロ。あるパチンコ好きのYouTuberは、「パチンコで負けてたんじゃないか」と推察していた。なるほど…、一理あるかもしれない。
いずれにせよ、友人は救急車に乗り、鬼束ちひろはパトカーに乗るに至ったわけだが、おそらく不起訴処分で済むのだろう。我々もこのニュースを見て他人の車両を軽々しく蹴らないように気をつけなければならない。
奇行でも鬼束ちひろが世間から憎まれない理由
そんなわけで色々お騒がせも多い鬼束ちひろだが、救急車を蹴ったことが奇行騒動として注目を浴びている現在、世間からは割と温かい目で見守られている感じを受ける。
鬼束ちひろが逮捕と聞き、ついに人でも刺したのかと身構えたが、救急車蹴っただけか。そら鬼束ちひろなら救急車くらい蹴るだろ。そんな自明な話を一々ニュースにするな。
— 劉 (@Velodrome666) November 28, 2021
鬼束ちひろさんとは以前お会いしたこともあるんですが、器物破損は当然よくないことですが、理由なく暴れたりする方ではないですしその背景も伝えないまますぐに薬物検査するって報道姿勢もなんだかなぁって悲しくなりました。街宣前のマイクチェックで月光をよく歌わせていただいてます。
— やはた家! (@ushimituiiniku) November 29, 2021
やはりこういうメンタルで生きないとな pic.twitter.com/gG5bkMzXHQ
— 🔥燃えよはやせ🔥 (@hkok08) November 29, 2021
鬼束ちひろさんが薬物陰性だったことに安心した。薬物などに頼らず荒れ狂っていたのが頼もしく感じられた。
— ツナミノユウ (@tsunaminozazen) November 30, 2021
イリーガルなものを摂取していたわけでもなく、『ただただ友人に無礼な言葉をかけてきた友人のためにご乱心なされた』という感じで世間も納得しつつあるようだ。
鬼束ちひろの性格のパワフルさは推して知るべしなのだが、それを制御するブレーキが若干弱い部分があるのだろう。ただ、そういう欠点は逆に人間味があっていい。なんというか、この間違いを許さない風潮が強い社会において、鬼束ちひろの存在は現代人に安心感を与えてくれる。まさにGod’s Childではないか。
そんな鬼束ちひろの人間味を伝えるエピソードがある。
身近な人がガンに罹り、抗癌剤治療で髪の毛が抜けると聞いた鬼束ちひろが、それなら自分もと髪の毛を丸刈りにしたというものである。
彼女はこう語る。
「私がボウズにしたところで相手の病気が治るわけでもないし、『わざわざ何やってるの?』と思われてるかもしれませんが、治療で苦しくなった時に思い出して笑ってくれればいいです」 引用元:J-CASTニュース
こういう性格なのだ。
女性が髪の毛をバッサリと切り落とすなんて、いくら強い友情があって「やろう」と思いついたとしても、そう簡単にできることではない。
彼女の真っ直ぐな性格は、時にマイナスに振れてしまうこともあるが、何か憎めないところがあるというか、可愛げがあるように思える。
もちろん、世間を悪い形でお騒がせすることはよろしくないが、歌唱力も相変わらず素晴らしいし、骨太なロック魂を持った一アーティストとしてリスペクトしたいところも多分にあるのだ。
純粋な彼女にとってはこの世は腐敗した汚い世界かもしれないが、どうかこの先も元気に活躍する姿を見せていって欲しいと思う。