最近、医療介護で働いている友人に聞いた話。
「なんか最近よくアムウェイ誘われるんだよねー」
それを聞く僕からすると「いまだに?」って感じもするが、よくよく考えてみると自分がアムウェイの勧誘を受けてから一世代ずれていた。何も知らない若い看護師たちの間でアムウェイが流行っているのも理解できる。
言われてみれば、今の20代前半は阪神淡路大震災を知らない世代。生まれた頃からB’zやドリカムが活動していたんだから、アムウェイを知らなくても納得だ。
しかし、一時期は『ねずみ講』やら『マルチ商法』などと呼ばれ、かなり評判が悪かったときもあったと思うが、未だに根強く活動を続けているというのが実情のようだ。(なんか言い方が悪くなってしまったが・・・)
Amwayが看護師の間で広まっている件
そんなアムウェイが看護師たちの間でよく勧誘したりされたりと、密かなブームになっていることを教えてくれた。
友人もあまりに声をかけられるのでウンザリしているそうだが、アムウェイが再燃していることは間違いなさそうだ。
考えてみれば、病院などで勤務している人を引っ張るには、アムウェイのようにクチコミで商品を紹介していくシステムは最適な環境だと思われる。看護師というのはシフト制で仕事をしているので、結構、生活が限定的になりやすいところがあるからだ。
もともと、クチコミを主体とした活動を得意とするアムウェイにとっては、外部の人間に相談する機会が少ない看護師たちは、非常に都合のいいお客さんとなるのかもしれまお。
それに彼女たち(看護師たち)は、それなりにお給料が良いわりに、夜勤や早出・遅出などによって勤務時間が不規則なので、なかなか友人たちと遊ぶ機会を作ることができないという悩みを持っていたりする。言い換えれば、潜在的にお金を持っている人たちとも言えるだろう。
そして、そんな彼女たちに、身体に良いものを使って、ついでにお金を稼ぎ、自由な選択ができる人生を送りましょう的なことを言って、アムウェイがどんなに素晴らしいかを説いていく(宗教の勧誘っぽい言い回しだが、アムウェイはある意味宗教的なだけで宗教ではない)。
そして時々、自分たちが行っているパーティーや活動が如何に素晴らしいかを説いたり、そのパーティーに行けるように一緒に頑張っていこうと強く押してくる。『健康に良いものを摂り、健やかなる人生を送り、それでお金を得ながら自分の幸せを追っていくのもアリじゃない?』と思わせるような感じで仲間意識を持たせ、あなたをアムウェイに誘ってくるのだ。
別にそれはそれで構わないのだが、看護師がお金に多少余裕のある職業なだけに(給料の割に多忙なので使う時間がない)、結局はアムウェイの商品を購入して終わるのではないだろうか?
もちろん、実際にアムウェイの商品を紹介して稼いでいる人もいるようなので、彼女たちの言うような自由な人生というのも本当にあるのだろう。
しかし、そんなにうまくいくものなのだろうか?
Amwayの商品は悪くないんだが…
よく彼女たちの言う話に『アムウェイは商品がめちゃくちゃ良い』というのがある。
実際に昔、商品のカタログを見せてもらったことがあるのだが、自社工場で製品の品質もきっちり管理し、良い商品を提供しようとしていることは間違いない。実際、僕も過去に知り合いから勧誘を受けたことがあるが、少なくともいい加減なものではないと感じた。
ただ、問題なのは紹介制度だ。
紹介制度を利用したアムウェイのビジネスモデルは、MLM(マルチ・レベル・マーケティング)とも呼ばれる。要は、紹介された人が商品を購入すると、紹介した人に何パーセントの報酬が入るというシステムになっている。
これは海外では成功しているケースが多いようだが、日本ではあまり相性がよくないビジネスモデルのように思える。
寄付やチップの習慣がない日本人の感覚としては、やはり自分が商品を購入した分の何パーセントかが別の人のところに入るというのは理解し難い感覚なのではないか? もちろん頭では理解できる仕組みではあるが、感情的に腑に落ちないということだ。実際、そういう人の意見をよく耳にする。
とはいえ、金銭的メリットのある紹介制度を頭で納得させながら、最初は一生懸命知り合いや同僚、先輩、後輩、友人、恋人、親戚など、いろんな人にアムウェイの商品を紹介していく。
だけど、結局トラブルになる。そんなケースが後をたたない。
商品が良い分、値段も決して安くない。アムウェイの商品は高品質というところでカバーしているのだが、日本ではいまいちこのペイバックの仕組みが浸透していない。
だからこそ、知り合いなどに紹介して商品を購入すればするほど紹介者にお金が入るという仕組みは、よく『ねずみ講』と揶揄されてしまうのだ。(いまだにアムウェイ=ねずみ講という人も少なくない)
要するに、純粋に好きなものだけ購入したいのであれば、正直、アムウェイはややこしいし勧められない。
アムウェイのシステムに入り込んでしまえば、自分が使ってない商品は人に勧められないとか言い出し始めて、必要のないものまで購入する羽目になるからだ。
それに「アムウェイの商品を購入し続ければパーティーに参加できるし、素晴らしい人にだって出会える」という付加価値を毎回推されてしまうので、そういう意味でも余計な出費が増えていくという話も聞いた。
良い商品なのは間違いないようだが、そういう実情はしっかり把握しておいたほうがいいだろう。
アムウェイ勧誘の断り方
アムウェイといえば、困るのが勧誘だ。
思えば勧誘する方も勧誘されるほうも面倒なのだが、うまい断り方があればややこしいことも避けられるので、今回は『アムウェイに誘われたけど興味がないときの断り方』を紹介しておこうと思う。
よくあるパターンとしては、普段あまり関わりがなかった知り合いや友人などから、ある日とつぜん話を持ちかけられる。
看護師の場合なら、同僚から勧誘される可能性が高い。
突然、「最近、どうなの?」とニコニコした感じで接近してくるだろう。(謎にフレンドリーな感じで話しかけてくる人が多い)
そして、無添加で健康に良いサプリや化粧品の話などをしてくる(基本的にこの時点でアムウェイの商品と言うことは少ない)。
何度かの接点を持つようになるまでは、本題を切り出さない人もいるが、どこかのタイミングでアムウェイの良さを語り出すようになる。ここまで非常に気を持たせるような言い方をしてくるのが特徴だが、すべてはマニュアルに沿ったものだ。この辺りはニューウェイズなど、他のマルチも同様だ。
アムウェイ勧誘の上手な断り方のタイミングは、実はここなのだ。
相手の勧誘が勢いづく前に『そういったことに興味ないから!』と、ハッキリ嫌悪感を出すことが大切。この嫌悪感というのは非常にポイントで、中途半端な優しさを見せると『まだきっとアムウェイの良さが伝わっていないんだわ』と、謎の勘違いをされるので注意してほしい。
アムウェイの勧誘にあったら、次のようなスタンスで答えるといいだろう。
「買い物ぐらい好きなもの買うようにしてるから」
これだけで十分だ。
ついでに「アムウェイとかめんどくさいからいいよ」と言っておこう。
そこまで言い放っておくと、『ネガティブな固定概念を崩すのは難しい』ということを相手側もわかっているので、それ以上勧誘してこないはず。
以下の点も押さえておくとパーフェクトだ。
- ハッキリと嫌いだと伝える
- 友達が居ないと伝える
- 以前もやったけど続かなかったと方便を使う
個人的に1番効果がある勧誘の断り方は『ハッキリ嫌いだと伝える』だ。
実際のところ、これくらいで人間関係崩れないので安心してほしい。
アムウェイには勧誘マニュアルがあり、押したり引いたり緩急をつけた勧誘をしてくるので、ハッキリした意思表示をしないと再び勧誘されるループに突入する。これはマジで面倒くさい。それに、たとえ人間関係が崩れても問題ない、それくらい思っておくと清々しい(笑)
もちろん、アムウェイの考え方が自分の中でしっくりくるなら、そういうビジネスをすることは何ら問題はないので、そこは自己判断でやればいいだろう。何事も人生経験にはなる。ちなみに僕はやったことはないが、別のマルチで友達2人が20万円くらいするスーツをローンで購入していた。もちろん、その先においしい話は何もなかったのは言うまでもない。
ということで、今回は何かと看護師の間で広まっているというAmwayについて話をしてみた。
アムウェイを始めとするマルチビジネスは、友人・知人に商品を紹介して買ってもらうことになるので、交友関係にヒビが入るかもしれないリスクは承知のうえで、勧誘に乗るかどうかを考えるようにしましょう。